ニアショア開発とは、「国内の地方企業へ開発依頼をすること」を言います。ニアショアとは「近くの海岸」という意味があり、東京など人件費が高いの都心部の企業が地方の開発会社に発注することでコストを抑えることができます。本記事では、ニアショア開発について、オフショア開発との違いを比較をしながら解説をしていきます。ニアショア開発を検討している方は、今後の判断材料の1つとして役立てていただければと思います。
ニアショア開発と似ている言葉としてオフショア開発という言葉も聞いたことがあるかもしれません。オフショア開発とは、「海外企業に開発依頼すること」を意味しております。委託先としてベトナムやフィリピン、インドなどの国で行われていることが多くあります。遠くの企業に外注や業務委託を行うオフショア開発に対して、近くの企業に依頼するニアショア開発は対義した意味を持っています。しかしながら、どちらもコストが削減できる点で大きなメリットがあります。
ニアショア開発とオフショア開発の違いとメリット・デメリットを下記の表にまとめましたので、ご参考にしてください。
ニアショア開発のメリットとして挙げられるのは下記の3つです。これらのメリットについてオフショア開発との違いについてもまとめながら解説します。
最も大きなメリットと考えられるのが、人件費を抑えることができる点です。
都心部と比べると地方の企業は賃金が低く設定されていることが多いため、都心部の企業に依頼するより地方企業に依頼する方が人件費を抑えることができる可能性が高いです。また、このメリットはオフショア開発でも同様です。むしろ海外企業に依頼する方が人件費は抑えることができる可能性が高いでしょう。しかし、従業員の行き来が発生する場合には、海外企業に依頼するオフショア開発と比較すると国内で開発を行うことができるニアショア開発の方が、行き来がしやすくコスト削減になる場合もあります。
システム開発を進める上で、コミュニケーションはとても重要です。ニアショア開発は、日本企業同士なので日本語でやりとりを行うことができるところは大きなメリットと言えるでしょう。オフショア開発の場合は、この点が大きなデメリットとなる場合があります。言語や文化の壁によって、作りたいシステムを正確に伝えられない場合、開発に時間がかかってしまったりイメージしていたものが作り上げられない可能性があります。また、時差もないため時間をあまり気にしすぎることなく迅速な対応やミーティングを行うことができます。
リスク回避しやすいというとざっくりしているのですが、国内企業に依頼することで、海外企業に依頼する場合と比較して回避できるリスクが多くあります。例えば、為替や政治的不安定さ、プロジェクトを進めていく上での進捗管理の難しさなどが考えられます。政治的要因や為替によってさらに円安になると、コストを抑えるつもりだったのに予算に収まらないといったことが起こりかねません。海外に依頼する場合は、経済や政治などの情勢が安定しているかといった点についても考慮する必要があります。
それ以外にも、文化の違いによるセキュリティや上記で述べているコミュニケーションの点など、開発を行っていく上でリスクになりかねない点が考えられますので、それらのリスクが回避しやすいというところがニアショア開発のメリットといえます。
次に、ニアショア開発を行う上で考えられるデメリットについても解説します。
日本ではそもそもIT業界のエンジニア不足が問題になっています。そのため、ニアショア開発を行おうと考えていてもそもそもエンジニアがいないために困難になる場合もあります。エンジニアの数が少ないために結局単価の高いエンジニアをニアショアで確保するとなると、開発コストの削減に繋がらなくなる可能性もあるので検討する必要があります。海外は技術力のある人材が豊富なので、オフショア開発の方が人材は安価に確保できる可能性が高いでしょう。
企業先を選ぶのが難しいというデメリットもあります。理由としては人材確保の難しさと関連して、エンジニアが不足していることもあって開発に必要な技術や専門知識を持つ人材が限られている場合があります。
弊社は福岡でシステム開発を行っております。ニアショア開発をご検討中の方はお気軽にご相談ください。
ニアショア開発は、地方企業に開発を外注することで、都市部よりコストを抑えることができる場合が大きくあります。オフショア開発も同様にコスト削減が可能ですが、ニアショア開発は国内のエンジニアに依頼するという点から、時差や言語の壁がないのでコミュニケーションが取りやすく、進捗管理や作業効率が良いところが大きなメリットとして挙げられます。メリットが多くある一方で、日本はそもそもエンジニアが少ないという点から、開発に必要なスキルを持った人材が確保しにくいという課題もあります。2024年において、ニアショア開発もオフショア開発も需要は高まっており、今後も増加する見込みです。
弊社は福岡でシステム開発を行っており、ニアショア開発も承っております。今後、ニアショア開発をお考えの方はお気軽に弊社にご相談ください。
