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医療システムとは?

医療技術の発達とともに、医療システムも発展を遂げてきました。特に最近では新型コロナウイルスや、マイナンバー保険証などによって、医療とデジタルを合わせた取り組みが増えてきています。また、人手不足が問題となっている医療業界では、より効率的に運営できるように医療システムを積極的に活用するケースが増えています。そこで今回は医療システムには具体的にどのようなものがあるのか、導入するメリットなどをご説明します。

医療システム具体例

電子カルテシステム

電子カルテシステムとは、従来紙で記入していたカルテ(診療記録)を電子的なシステムに置き換えたもので、システム上で電子的にカルテを記入、保存することが可能です。紙ではなく電子で保存するため、保管をする物質的な場所を確保する必要がないことはもちろん、受付業務の時間を短縮したり、検査結果のデータと電子カルテを紐づけることで、データの一元管理にも役立ちます。データの共有なども紙よりも簡単に行うことが可能です。

レセコン

医療機関では当たり前のように使われているレセプトコンピューターも医療システムに分類されます。
病院やクリニックなどの医療機関などで、健康保険組合などの支払い期間に対し、診察報酬を請求するためのレセプト(診察報酬明細書)を作成するためのシステムになります。またレセコンにはそれだけではなく、会計業務の効率化や患者の登録や受付など様々な機能を持っています。その中でもレセコンの種類によっては経営を分析するための機能など高機能なものなど様々あります。

医療画像管理システム

医療画像管理システムはMRIやCTスキャン、手術記録などの画像を保存・管理・共有するためのシステムです。医療の現場では大量の画像が必要になるので、これらをわかりやすく大量に保存できる医療画像管理システムは近年多くの医療機関で導入されています。

SPD(院内物流システム)

SPDとは、「Supply(供給)」「Processing(加工)」「Distribution(分配)」の頭文字をとったもので、医療機関内での医療材料を対象に管理するためのシステムです。医療機関内の大量の材料や消耗品を、どのくらい在庫があるのか把握するためのシステムです。病院内で医療に関する材料が足りないというのは深刻な問題になる可能性があるので、効率的に管理するためのSPDを利用するニーズは増えています。常に最新の在庫情報を把握しておくことで、効率的な運営を行うことが可能です。

ベッドコントロールシステム

ベッドコントロールシステムとは、医療機関に設置されている病室、病床について、どの患者が利用するのか、その期間など、システム上で管理するために利用されるシステムです。病室・病床は患者の状態によって様々な種類が用意されており、ICUや一般病棟などがあります。どの患者をどの病床に配置するか、どれくらいで移動可能かを管理することで、スムーズな病床運用が可能になります。また重篤な患者はナースステーション近くに配置することで、業務の効率化を図ることが可能です。適切な病床管理をすることで、医療サービスの質を高め、効率的な運営が可能になります。

医療システムを導入するメリット

業務効率が上がる

医療システムを導入することにより、スムーズで時間効率の高い医療行為が可能になります。
日々の業務負担を減らすことで、他の業務へ時間をかけたり、新しい業務への時間を新しく作ることが可能になります。時間にゆとりができることで、医療従事者の負担を減らし、患者からの満足度も上がる可能性があります。

情報共有が容易になる

医療システムを導入することで、情報の検索、共有が容易になります。例えば電子カルテシステムであれば、患者情報であるカルテをいつでも手軽に共有することが可能です。また共有をしなくても、医療機関で働く人でシステムを使えるようにしておけば、各々が必要な情報を検索することが可能なので、紙で保管するよりも効率的に情報を取得することができます。紙で保管すると場所を確保しなければいけませんし、欲しい情報を手に入れるのに時間がかかってしまいます。この時間を短縮することができることがメリットと言えるでしょう。

ヒューマンエラーを防ぐことができる

紙で文字などを書いて保管するカルテなどは、どうしても文字の読みやすさや誤字脱字などのヒューマンエラーがつきものです。そうすると共有したい情報が正しく伝わらなかったり、間違いを引き起こしてしまう可能性があります。患者の健康や命に関わる情報になるので、情報の正確性は非常に重要です。医療システムはそのような場面でも役立つツールになります。システム上に電子情報としての文字が残るので、読みにくい、間違いのある文字をなくすことができます。また情報を訂正することも簡単にできることもメリットになります。

医療システムを導入する際の注意点

システム導入費用がかかる

システム導入するためにはもちろんお金が必要になるので、コストを比較することが重要です。もちろん、より高度な、より多くの機能を持つシステムを作るとなるとそれだけ費用も大きくなります。また、医療機関の規模によっても費用は変わっていく可能性があるので、どのようなシステムが必要であるのか、機能は何が必要であるのかを一度考えておく必要があります。

情報の保護対策を行わなければいけない

システムを導入すれば、通信を使ってパソコンなどを使う必要も出てくるので、情報を守るための対策をする必要があります。特に医療機関などでは、患者の情報など非常に重要な情報を保管する必要があるので、情報の取り扱いには注意しなければいけません。外部からのサイバー攻撃によって情報漏洩するリスクや、不正アクセスされるリスクがあるので、しっかり情報保護対策を行っているシステムである必要があります。

システムに慣れるまでに時間がかかる

今まで医療システムを導入していなかった医療機関であれば、慣れるまでに時間がかかる可能性があります。
特に、多くの所属する職員が使う医療システムであれば、職員ごとで使いこなせる期間に差が出るので、システムを導入する前よりも業務に時間がかかる場合があります。早くシステムの効果を実感するために、医療システムの使い方について研修を行ったり、サポート体制を整えておくと良いかもしれません。