ホームページは会社・個人がインターネット上で情報を提供できる最適なツールです。
しかし、しっかりホームページ制作会社に依頼してクオリティの高いホームページを公開しようとなると費用が高くなる可能性があります。費用がネックでホームページを公開できないと悩んでいらっしゃる方もいるかと思います。
そこで今回はホームページ作成費用を支援してくれる補助金についてご説明したいと思います。
補助金とは言っても種類がたくさんあり、初めての方はなかなかわかりづらい部分も多くあると思います。
また、今回はホームページ、Webシステムに限定して対象となりそうな補助金についてご説明します。
制度名 | 適用要件 | 補助率 | 上限金額 |
---|---|---|---|
IT導入補助金 | ITツール導入 | 1/2 | 450万円 |
事業再構築補助金 | 広告宣伝・販売促進費 | 1/2 | 1億5000万円 |
小規模事業者持続化補助金 | ウェブサイト関連費 | 1/4 | 200万円 |
地方自治体の補助金 | 自治体により異なる | 自治体により異なる | 自治体により異なる |
IT導入補助金とは、純粋なホームページ制作費用に使えるわけではなく、会社の課題やニーズに合うITツールを導入する経費を支援する補助金です。
物流システムや人事・給与システム、顧客対応販売支援などのITツールにより業務効率化・売上アップを目的とする企業に向けての支援制度になります。
ホームページを制作するだけでは対象外になる可能性が高く、IT導入補助金事務局に登録されたITツールのみ、またはITツールを導入したホームページであれば申請可能です。
中小企業・個人事業 ※資本金・従業員規模の一方が表以下の場合対象 | ||
業種・組織形態 | 資本金(又は、出資の総額) | 従業員(常勤) |
製造業、建設業、運輸業 | 3億円 | 300人 |
卸売業 | 1億円 | 100人 |
サービス業(ソフトウエア業、情報処理サービス業、旅館業を除く) | 5,000万円 | 100人 |
小売業 | 5,000万円 | 50人 |
ゴム製品製造業(自動車又は航空機用タイヤ及びチューブ製造業並びに工業用ベルト製造業を除く) | 3億円 | 900人 |
ソフトウエア業又は情報処理サービス業 | 3億円 | 300人 |
旅館業 | 5,000万円 | 200人 |
その他の業種(上記以外) | 3億円 | 300人 |
その他の法人 | ||
医療法人、社会福祉法人、学校法人 | – | 300人 |
商工会・都道府県商工会連合会及び商工会議所 | – | 100人 |
中小企業支援法第2条第1項第4号に規定される中小企業団体 | – | 主たる業種に記載の従業員規模 |
特別の法律によって設立された組合またはその連合会 | – | 主たる業種に記載の従業員規模 |
財団法人(一般・公益)、社団法人(一般・公益) | – | 主たる業種に記載の従業員規模 |
特定非営利活動法人 | – | 主たる業種に記載の従業員規模 |
小規模事業者 | ||
業種分類 | 従業員(常勤) | |
商業・サービス業(宿泊業・娯楽業除く) | 5人以下 | |
サービス業のうち宿泊業・娯楽業 | 20人以下 | |
製造業その他 | 20人以下 |
補助対象となるITツールについては大きく3つに分かれます。大分類Ⅰ「ソフトウェア」、大分類Ⅱ「オプション」、大分類Ⅲ「役務」です。
さらにその分類の中でカテゴリーが分かれていきます。
通常枠には2種類存在しており、必要なプロセス数によって補助額が変わってきます。
補助金申請額 | 補助率 | プロセス数 | 補助対象 |
---|---|---|---|
5万円~150万円未満 | 1/2以内 | 1以上 | ソフトウェア購入費、クラウド利用費(最大2年分)、導入関連費 |
150万円~450万円以下 | 4以上 |
インボイス制度に対応した会計・受発注・決済ソフトや、PC・ハードウェア等を導入する経費の一部を補助してくれる枠です。
対象 | インボイス制度に対応した、会計・受発注・決済ソフト |
補助下限額・上限額 | 50万円~350万円 |
対象 | PC・ハードウェア等 |
補助率 | 1/2以内 |
補助下限額・上限額 | 10万円~20万円 |
インボイス制度に対応した受発注システムを商流単位で導入する企業を支援してくれる枠になります。
対象 | インボイス制度に対応した受発注システム |
補助率 | 2/3以内 |
補助下限額・上限額 | ~350万円 |
サイバー攻撃に伴う潜在的なリスクに対処し、サイバーインシデントによって事業を継続することが困難になる事態を回避する、または生産性向上を阻害するリスクを低減するための支援をしてくれる枠になります。
対象 | サイバー攻撃事案の増加による高まる様々な潜在リスクの低減を支援 |
補助率 | 1/2以内 |
補助下限額・上限額 | 5万円~100万円 |
業務上つながりのある「サプライチェーン」や、特定の商圏で事業を営む「商業集積地」に属する複数の中小企業・小規模事業者等が連携してITツールを導入し、生産性の向上を図る取り組みを支援してくれる枠になります。こちらは商工会議所や観光地域づくり法人等、複数の中小企業により形成されるコンソーシアムが補助対象者になります。
出典:IT導入補助金2024「複数社連携IT導入枠」
IT導入補助金の申請スケジュールは先ほど挙げたどの枠でも1次締切、2次締切・・・と細かく申請締切日を分けています。
詳しくは公式ホームページの事業スケジュールをご覧ください。
事業再構築補助金は新型コロナウイルスの影響や、コロナ後の経済社会の変化に対応するために中小企業等の事業再構築を支援する補助金です。
事業再構築補助金は新規事業の展開、業態転換、事業再編などに取り組もうとしている企業に対する補助金になります。ホームページ制作にも利用可能ですが、条件があるため注意が必要です。ただ単にホームページを作成したり、既存の事業のホームページをリニューアルするだけでは補助の対象にはならず、新規事業や業態転換が条件になります。
中小企業・個人事業 ※資本金・従業員規模の一方が表以下の場合対象 | ||
業種(中小企業・個人事業) | 資本金 | 常勤従業員数 |
製造業・建設業・運輸業 | 3億円 | 300人 |
卸売業 | 1億円 | 100人 |
サービス業(ソフトウェア業 ・情報処理サービス業・旅館業除く) | 5000万円 | 100人 |
小売業 | 5000万円 | 50人 |
ゴム製品製造業(自動車又は航空機用タイヤ及びチューブ製造業 並びに工業用ベルト製造業を除く) | 3億円 | 900人 |
ソフトウェア業又は情報処理サービス業 | 3億円 | 300人 |
旅館業 | 5000万円 | 200人 |
その他業種(上記以外) | 3億円 | 300人 |
補助対象になるために条件があり、
詳しくは公募要領をご覧ください。
事業再構築補助金は細かく枠が設けられており、もし補助を受けたい場合は自社がどの枠に該当するかあらかじめ確認しておきましょう。
対象事業 | 要件 |
---|---|
(A)成長分野進出枠(通常類型) | ポストコロナに対応した、成長分野への大胆な事業再構築にこれから取り組む事業者や、国内市場縮小等の構造的な課題に直面している業種・業態の事業者が取り組む事業再構築を支援。 |
(B)成長分野進出枠(GX 進出類型) | ポストコロナに対応した、グリーン成長戦略「実行計画」14 分野の課題の解決に資する取組をこれから行う事業者の事業再構築を支援。 |
(C)コロナ回復加速化枠(通常類型) | 今なおコロナの影響を受け、コロナで抱えた債務の借り換えを行っている事業者や、事業再生に取り組む事業者の事業再構築を支援。 |
(D)コロナ回復加速化枠(最低賃金類型) | コロナ禍が終息した今、最低賃金引上げの影響を大きく受ける事業者の事業再構築を支援。 |
(E)サプライチェーン強靱化枠 | ポストコロナの経済社会において、海外で製造等する製品の国内回帰や地域のサプライチェーンにおいて必要不可欠な製品の生産により、国内サプライチェーンの強靱化及び地域産業の活性化に資する取組を行う中小企業等に対する支援 |
(F)卒業促進上乗せ措置 | 各事業類型(A)~(D)の補助事業を通して、中小企業等から中堅企業等に成長する事業者に対する上乗せ支援。 |
(G)中長期大規模賃金引上促進上乗せ措置 | 各事業類型(A)~(D)の補助事業を通して、大規模な賃上げに取り組む事業者に対する上乗せ支援。 |
もしどの枠に該当するかわからない場合は、予約をして電話で問い合わせることも可能です。
2024年5月現在では、第12回の募集が始まっており、締め切りは令和6年7月26日までとなっております。
詳しくは公式サイトをご確認ください。
小規模事業者持続化補助金は小規模事業者および一定要件を満たす特定非営利活動法人が制度変更等への対応や販路開拓の取組の経費の一部を補助して、地域の雇用や産業を支える小規模事業者等の生産性向上と持続的発展を図ることを目的とした補助金です。
補助対象者は、日本国内に所在する小規模事業者で、以下の条件を満たす必要があります。
業種 | 人数 |
---|---|
商業・サービス業(宿泊・娯楽業除く) | 常時使用する従業員の数 5人以下 |
サービス業のうち宿泊業・娯楽業 | 常時使用する従業員の数 20人以下 |
製造業その他 | 常時使用する従業員の数 20人以下 |
医師や助産師、共同組合等の組合や一般社団法人、宗教法人、医療法人等は補助対象になりません。詳しくは小規模事業者持続化補助金 公募要領をご覧ください。
①「小規模事業者持続化補助金<一般型>」
②「小規模事業者持続化補助金<コロナ特別対応型>」
③「小規模事業者持続化補助金<低感染リスク型ビジネス枠>」
補助対象となる経費は、次の10種類になります。
この中で、ホームページ制作費用となる補助金は、ウェブサイト関連費に当たります。
注意が必要なのが、このウェブサイト関連費のみでの申請はできません。他の経費と一緒に申請する必要があります。
対象となる経費と対象とならない経費の例は以下になります。
対象となる経費例 | 対象とならない経費例 |
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・商品販売のためのウェブサイト作成や更新 ・インターネットを介したDMの発送 ・インターネット広告 ・バナー広告の実施 ・効果や作業内容が明確なウェブサイトのSEO対策 ・商品販売のための動画作成 ・システム開発に係る経費(インターネットを活用するシステム、スマートフォン用のアプリケ ーション、業務効率化のためのソフトウェアなど) ・SNSに係る経費 | ・商品やサービスの宣伝広告を目的としない広告(単なる会社の営業活動に活用されるものとして対象外) ・ウェブサイトに関連するコンサルティング、アドバイス費用 ・補助事業期間内に公開に至らなかった動画・ホームページ・ランディングページ |
ウェブサイト関連費と合わせて、小規模事業者持続化補助金の補助限度額、補助率は以下となります。
通常枠 | 賃上げ枠 | 卒業枠 | 後継者支援枠 | 創業枠 | |
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補助率 | 2/3 ※ウェブサイト関連費は1/4 | 2/3 ※ウェブサイト関連費は1/4 | 2/3 ※一部の赤字事業者は3/4 ※ウェブサイト関連費は1/4 | 2/3 ※ウェブサイト関連費は1/4 | 2/3 ※ウェブサイト関連費は1/4 |
補助上限 | 50万円 ※ウェブサイト関連費の上限額は12.5万円(インボイス特例対象者は25万円) | 200万円 ※ウェブサイト関連費の上限額は50万円 | 200万円 ※ウェブサイト関連費の上限額は50万円 | 200万円 ※ウェブサイト関連費の上限額は50万円 | 200万円 ※ウェブサイト関連費の上限額は50万円 |
例えば、通常枠で補助金総額が50万円だった場合、ウェブサイト関連費は、1/4の12.5万円が利用可能です。
詳しくは小規模事業者持続化補助金 ガイドブックや小規模事業者持続化補助金<一般型>第16回公募要領をご覧ください。
2024年5月現在、最新の小規模事業者持続化補助金の第16回受付は2024年5月27日に終了しています。第17回の応募日程は未定ですので、気になる方は公式サイトの情報をチェックしておきましょう。
弊社は福岡でホームページの作成やリニューアルを行なっております。作成後、集客につながる運用も承っておりますのでお気軽にご相談ください。
補助金の申込にあたっては必要書類が膨大であり、「事業計画書」なども準備しなければならないケースもあります。期限まで余裕をもって必要なものを準備していきましょう。
基本的に補助金、助成金は申請が通ればすぐ貰えるわけではないです。ホームページ制作であればホームページが出来上がった後に、報告書などを提出することで内容に問題が無ければ入金されます。なのでホームページ制作を依頼する際は費用は自社で用意しておく必要があります。そこですぐに必要な資金繰りの手段には向いていません。
今までご説明してきた補助金は単純なホームページリニューアルは補助の対象外になる場合が多いです。サイトのリニューアルと共に決済システムなどを導入するケースなどであれば対象となる可能性もあるので、一度確認をしてみることをオススメします。
補助金、助成金の申請には審査があるので、必ず審査に通るとは限りません。補助金の条件を満たしておらず審査で落とされてしまう可能性があることを念頭に置いておきましょう。また申請の際に審査に通るために偽った計画書や、金額を必要な金額よりも多く申請した場合は、不正受給とみなされ、補助金の全額返済や公表される可能性があるので、絶対にやめましょう。
補助金の募集は定期的に行われているので、今すぐ申請したい方も、これから申請するかもしれない方も公式ホームページを定期的にチェックしておきましょう。KIS株式会社では、ホームページ制作、ECサイト制作やWebシステム開発など幅広いIT業務を承っております。
是非お気軽にお問い合わせください。